太陽の下で笑う。

うまいものはうまい。

手仕事と人生100年。

手仕事が好きだ。

 

先日奥さんの裁縫を手伝っていた時にも思ったのだが、昔から手先を使って集中してやれる作業が好きだったのだ。

絵を描いたり、粘土細工だったり、彫刻だったりは時間を忘れてやっていた。現在でも、日々の料理や靴磨き、包丁研ぎなどは良い趣味として楽しめている。

無心になって頭の中の完成形に少しづつ近づけていくのが最高に楽しいし、そこそこに手先も器用なのでクオリティも悪くなかったりする。

 

ところが、何の因果か新卒で営業職なる仕事に就いてしまい、しかも現在は部門のマネジメントなどもやるようになっており、そういった一人で黙ってコツコツやるような手仕事なんかはなかなか機会が無いのだ。それは大変悲しい。

 

その代償としてシコシコと料理してたりもするのだが、このコツコツ手仕事志向をなんとか活かせないものかと考えてもいる。

もちろん、今の仕事も楽しいしやりがいもあるので転職したいというわけではなく、何かに繋げられないかなと考えているのだ。

 

昨年話題になったリンダ・グラットンの『LIFE-SHIFT』という書籍にもあったが、現代人の寿命はどんどん伸び続けており、今の20代は100歳近くまで生きることになるとのこと。そうなると、一社に勤め上げて60歳で定年というのはもはやありえない世界がきて、人生のステージに合わせて80歳くらいまでは仕事を変えつつ生きていくのが普通になるとのことだった。

 

そうなると、今僕は34歳なのだが、60歳までは26年、70歳までは36年あることになる。今の仕事のスキル一本でやってくよりは、手仕事系のスキルを身につけて細々と続けていくだけでも20年30年のベテランになれるって事だ。

 

しかし、何をやるかは戦略的に考えないといけない。陶芸とか蕎麦打ちなんかは最悪だ。趣味で蕎麦打ちをずっとやってたおっさんが早期退職で店を開いたところで潰れる未来しか見えないし、陶芸なんかもマーケットがあまり大きくない上に有名な窯元は限られていてよっぽど技術と感性を磨いていかないと材料費の回収もままならないだろう。

 

ニッチでニーズがあって細かい作業が活きる仕事って何だろな。そんな事を最近は考えて暮らしている。