太陽の下で笑う。

うまいものはうまい。

スーパー銭湯の求道者たち。

日曜日の話。

 

8:00 カーテンを開けて天気を確認。

8:10 すぐさま家中のタオルやシーツなどを洗濯。

   コーヒーを淹れてパンを食って、洗濯が終了したら干す。

9:20 干し終わったら奥さんと車でスーパー銭湯へ。

 

この流れが週末のルーチンのようになっている。

そしてそのクオリティがどんどん上がってきている。

 

前日にしっかりトレーニングして追い込んで、夜はたっぷりお酒を飲んで、

そして翌日のサウナからの水風呂、冷えた身体に快晴の露天風呂である。

この素晴らしい流れ。昇天。

 

むかし、長風呂は苦手だったが、サウナ水風呂と露天風呂外気浴を何度も往復していたら

いつのまにか2時間近くスーパー銭湯で過ごしてしまった。

 

 

リラックスして過ごす中で気づいたのだが、休日の午前中のスーパー銭湯にいるおじさんやお爺さん達は、みな凄く紳士的なのだ。

 

・混み合ったサウナに人が入ってきたら無言で少しだけ詰めてあげる

・露天風呂へのドアを後続の人のために空けてあげる

・水風呂に先客がいる時は軽く会釈してゆっくり浸かる

・シャワーの水がかからないように控えめに浴びる

・静かにすごす

 

公衆浴場においては当たり前のマナーのようだが、温泉などでは守れていない人も多いし、夕方の子供連れも多いスーパー銭湯でも、マナーの悪い客はいるように感じる。

 

公衆浴場でなくとも、他人だらけなのに皆が紳士的なマナーを徹底できている空間ってそんなに多くないように思う。

 

ほとんどのおじさんが一人で来ているようで一言も発さないのだが、無言のうちにほんの少しの心配りをして、皆でこの快適なスーパー銭湯のひと時を作りあげている感じなのだ。

私服や仕事着、作業着を脱ぎ捨てて、肩書きや地位から文字通り裸になった紳士達のマナーだ。

ここでは誰もが平等であり、誰もが自分のリラックスに真摯に向き合うのだ。

 

まるで、日曜日には熱心に教会に通うクリスチャンのように、

周囲への慈愛の気持ちを持ってスーパー銭湯の癒しのひと時を楽しんでいるかのようだ。

 

そう考えると、外の椅子に裸で座り目を閉じて日光を浴びているおじさんも、何か荘厳な祈りを捧げているかのように見えてくるではないか。いや見えてはこないが。

 

おそらく僕を含むおじさん達にとって、このスーパー銭湯という場所が、生活を豊かにし、気持ちに平穏を与え明日への活力を生み出す大切な場所なのだろう。

 

奥さんに話を聞くかぎりだと、女風呂は知らないおばちゃん同士でも結構話しているようで、壁越しでにぎやかな声が聞こえてきたりする。

男風呂はすごくしんとしているが、皆がなんだか満たされた顔をしている。

 

穏やかな休日午前のスーパー銭湯と、

そこに集う求道者達に幸あらんことを。