太陽の下で笑う。

うまいものはうまい。

盛大な披露宴と生牡蠣と二郎。

土曜日のはなし。

日ごろお世話になっている企業ヨット部の先輩Sさんの結婚披露宴にご招待頂いた。

 

Sさんは、僕がこれまで出会った人たちの中でも有数のイケメンであるだけでなく、全く嫌らしさがなく、誰よりも気配り気遣いができるナイスガイで、本当に尊敬できる先輩なのだ。ずっと独身だったのだが36歳にして結婚されたとのことで、ヨット仲間と全力で祝いに行ってきたのだ。

 

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気配り気遣いMAXのSさんらしく、非常に手が込んで、ホスピタリティにあふれた披露宴だった。

 

・ウェルカムボードにはデカデカとQRコードが張り出されており、スマホで読み込むと披露宴の歓迎ムービーと楽しみ方のポイント解説の動画がスタート
・各テーブルにはそれぞれの友人との思い出の写真と一言コメントを添えてある
・お酒好きな先輩夫婦がチョイスした日本酒がテーブルごとにセッティングされ、ウイスキーや焼酎なども厳選された銘柄がバーカウンターに並んでいる
・乾杯用のエビスビールの中に、いくつかパッケージが違うビールを紛れ込ませてあり、あたった人に素敵なプレゼントあり
・寿司好きな新郎新婦からのプレゼントとして、通常のコースメニューの他に職人が握る寿司カウンターが設置され、参加者に振舞われる
・新郎新婦に関する簡単なクイズがあり、豪華景品も当たる余興
・ホテルのデザートが楽しめるケーキビュッフェももちろん完備。女性陣が長い行列を作っていた

 

僕も一度披露宴を催したものとして正直驚くべきクオリティの高さだった。ここまで細かい準備をするのは相当大変だったことと思う。さすがSさん、徹底している。

 

一番凄かったのが新郎の後輩が準備したという余興だった。

グルメで知られるSさんを祝うべく、参列者ひとりひとりからお勧めの名店を事前に調査しており、「食べログ」形式の小冊子を作っていたのだ。ゲストの皆様もかなりの美食家のようで、遠くはハワイ、長崎、大阪などの店から、寿司、焼肉、フレンチまで都内の名店が100店近くずらりと並んでいた。これは使える。

 

また、Sさんと奥さんの人柄と人徳か、僕がこれまでに参加した披露宴でもトップ3に入るような大きな会場いっぱいにゲストが参加されており、非常に盛大な会だった。そして、皆ニコニコとSさん夫妻を祝ってパーティーを楽しんでおり、なんだか非常に良い時間だった。ご招待いただき感謝である。美味しい料理とお酒としっかり満喫しつつ披露宴を終える。

 

 

夕方からの2次会まで少し時間が空いたのでヨット部の先輩後輩と3人で少し飲もうという話になった。新宿西口の高級ホテルでの披露宴だったので、とりあえず新宿駅方面に向かう。

 

新宿の西口の飲み屋街で、昼から飲める場所といえはこちらだろう。

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思い出横丁。昔はションベン横丁と呼ばれていた狭い飲み屋街である。

以前と比べると入り口あたりはチェーン店も増えてきたが、少し中に入ると昼からやってる焼きトンの店などモクモクと煙を上げながら元気に営業している。

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そんな中でも、ちょっと珍しい和風オイスターバーのような店があったので入ってみる。メニューは基本的に生牡蠣か焼き牡蠣らしい。ハイボールと一緒に、オススメの生牡蠣を頼む。


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北海道の厚岸と岩手の広田湾の生牡蠣。レモン汁をかけてチュルッと一口。口いっぱいに海の香りとミルキーな旨味が広がる。

半分屋台のようなカウンターだけの狭い店で、結婚式用のスーツの蝶ネクタイを緩めて生牡蠣を頬張りハイボールを飲む。なんとも不思議な気分である。どこか変な世界に迷い込んだみたいだ。

しかし牡蠣は美味い。ノロウイルスの危険があろうと美味いものは美味い。


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白ワインに切り替えて、生牡蠣をもう一つ。北海道の昆布森産のブランド牡蠣である。仙鳳趾牡蠣とも呼ばれたりするらしい。そこまで大粒ではないがクリーミーな甘さが凄い。酔っ払っているはずだがワインが進んでしまう。これはいけない。

 

 

披露宴の時間まであと1時間半ほど。そろそろコーヒーで少し酔いを覚まして二次会会場に向かおうかなーなどと考えていたら、ここまでおとなしかった後輩がいきなりラーメンを食いたいと言い出す。そして某三田の大学出身の先輩が、それなら歌舞伎町の二郎に行くぞと言い出す。ちなみにこの先輩は二次会には行かず、帰宅する予定である。道連れか。

 

さっきフレンチのフルコースと寿司とスイーツと生牡蠣を食ったばかりやんけと思ったのだが、我ら体育会では先輩の決断は絶対なのである。かなり腹はいっぱいなのだが、ここは酔いに任せて勝負するしかあるまい。

 

ガールズバーのキャッチをかわしつつ午後の歌舞伎町をぐいぐい歩く。


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出た。黄色に輝くラーメン二郎。新宿歌舞伎町店。
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以前この雑記にも書いたが、僕はここまでタイミングを逃したまま食が細くなってしまった二郎童貞である。これまではインスパイア形は何杯も食べているので、素人童貞と言った方が良いだろうか。

 

laughunderthesun.hatenablog.com

  

自分からラーメン食いたい!となることもほとんど無くなってきて、もしかしたらこのまま死ぬまで素人童貞のままでいるのかと思っていただけに、35歳にして突然、素人童貞卒業の機会が来るとは驚きである。

 

卒業の瞬間を待つドキドキの35歳男子の前に着丼。ここまで散々飲み食いしてきたことを考え、麺半分とコールする。

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ほう。これが生二郎か。

 

これからまた二次会なのでニンニクのコールはしなかったのだが、カウンター隣に座った某三田の大学出身の先輩が大量の刻んだニンニクをレンゲですくってこちらの丼に入れてくる。ドヤ顔とサムズアップのおまけ付きである。こっちはこれから行くのだ。やめれ。

 

醤油と油と科学調味料の濃いスープを無味のもやしにまとわせてワシワシと食う。うーむジャンクだが意外と美味いぞ。科学調味料が舌の付け根にビリビリ響き、刻みニンニクの香りが脳天を抜けていく。その刺激の中でもやしと麺と肉を頬張る。ライブ感。これが口腔の快楽か。これが二郎か。なるほどなるほど。

 

店長には麺半分と伝えたのだが、僕らが結婚式後でそこそこ食っているのを見抜いたのか、大量のもやしに対して麺はかなり少なめになっていたようだ。かなり腹一杯ではあるがなんとか完食である。スーツ姿なのだが汗が止まらない。

 

その後は帰路に着く先輩後輩と別れ、地下鉄で二次会会場に向かった。

流石にもう何も食べる気にならず、そしてニンニク臭をを周りに散らさぬように控えめにワインを飲みながら二次会を楽しむ。

ここでもコンテンツ盛りだくさんで、さすがSさんと感心しきりであった。素敵である。

 

 

朝から動き回ってヘロヘロに疲れたが、なんだか久しぶりに酔っ払って暴飲暴食した休日であった。翌日測ったら体重が2キロほど増えていた。