日曜日のはなし。
土曜日に会社のイベントの手伝いで終日仕事していたので、日曜日は全力で休みを満喫する所存である。
土曜日の電車はガラガラ。通勤とはいえ、週に数回であれば電車の30分の移動がなんだか楽しい。
土曜日のイベントはオンラインでの開催だったのだが、オンライン開催のために出社するというのはなんだか不思議な感覚である。数千名規模のイベントがweb上で開催されたのだが、20人くらいのスタッフがそれぞれ小部屋の会議室に入って作業をしており、メインの大きな会議室からチャットツールで指示を出しているのはなんだか未来であった。
僕は隣の部署の人手が足りずに駆り出されただけなので、小部屋の担当がトイレに行く際に交代したり、差し入れのお菓子を買いにいったり、冷房の温度を上げ下げしたりとまさに雑用の見本のような動きをバリバリこなしていた。35歳のいいおっさんだが全力で雑用をこなすのだ。
さて、日曜日である。さすがに6日連続で働いていると疲れも溜まっている。しかし疲れているからとダラダラしてたまるものか。貴重な休日なのだ。
朝は娘の世話から活動を開始する。朝7時前からキャッキャと声を上げて元気に親を呼んでいるのだ。オムツを替えて顔をぬれタオルで拭き、着替えさせてしばらく一緒に遊ぶ。
奥さんも連日の家事と育児で疲れているようだったので、リフレッシュしてもらうべく娘を連れて散歩と買い物に出る。
初夏のような日差しが心地よい。体重8キロほどに成長した娘を抱っこして歩くと汗が出てくる。高台にある公園まで歩いて、帰りにスーパーで買い出しして帰る。歩いているとおとなしい娘が、スーパーに入ると刺激が多いのか手をパタパタ振って興奮していた。
料理酒やオリーブオイル、みりん、サラダ油、ジャガイモなど重めのものを多数買ったら、大きめの買い物バッグがパンパンになってしまった。娘とあわせて20キロ近い重量。家の階段が軽い筋トレである。
帰宅してみると奥さんがいちご大福を作っていた。いちご大福って自宅で作れるのか。凄い。
上新粉をあれしてレンジでチンして餡子とイチゴを包んだらできるらしい。日々自炊しているが、お菓子作りはチャレンジしたことがないので、さらっとこんなものが作られていることに驚いた。ちょっと散歩して帰宅するといちご大福が錬成されている世界。
味はまさにまごうことなきイチゴ大福。甘酸っぱい苺と餡子のハーモニー。美味い。
昼飯はまたしてもパスタ。面倒な時はパスタに限る。個人的な感覚だが、コンビニに弁当を買いに行ったり、ウーバーイーツを注文して待つよりも楽である。思いついて15分くらいで食える。そして美味い。
今回は冷蔵庫に残っていた長芋とシメジ、ピーマンで和風パスタ。
午後は娘を昼寝させたり読書したり。外出と運動したい欲求が高まってきたので、久々に走るかとランニングシューズを履いて外に出る。
ここ3ヶ月ほど散歩と懸垂くらいしか運動していなかったので正直体が重いが、強い日差しを浴びて走るのは気持ちが良い。散歩の延長みたいなものなので息が上がったら歩く。
帰り道、ガードレール沿いの雑草が200メートルくらいにわたって定期的に結ばれていた。謎である。誰がなんのためにやったのだろうか。
1時間ほど走ったり歩いたりでリフレッシュ完了。帰ってシャワーを浴びて17時。窓から吹き込む夕方の風を感じつつ、娘と遊びながら缶ビールを飲む。こんなに気持ち良い日曜の午後があるのか。最高である。
さて、最高な日曜日のばんめしをこしらえよう。
5月下旬のカラッと晴れた最高の日曜日の晩飯に食べるべきばんめし、それは揚げたてのコロッケではないだろうか。
先日、村上春樹の古いエッセイを読み返していて、大量のコロッケを仕込んで揚げたてを食べる描写があり、完全に影響された。コロッケが食べたい。トンカツでもメンチカツでもなくコロッケが食べたい。
「いざ進めーやーキッチンー」と、キテレツ大百科のお料理行進曲を口ずさみながらジャガイモを茹でる。ジャガイモを塩茹でして下味をつけるのがコツらしい。ひき肉とタマネギを炒め、塩コショウで味を付け、つぶしたジャガイモと混ぜて、丸めて衣をつけて揚げる。
実はコロッケを作ったのは初めてだったりする。結構面倒な料理ですが少しずつ形になっていくのは楽しい。
揚げたてのコロッケ。サクサクに揚がっており、ポテトはホクホクでほんのりバターが香って美味い。ひき肉とポテトにしっかり下味をつけたので何もつけなくても美味い。しかしソースをつけるとより美味い。
その他は、大根とニンジンの甘辛炒め、きんぴらごぼう、卵サラダ、長芋の醤油漬け。地味なおかずだけどこんなのが美味いんだな。
大満足の日曜日のばんめし。
そろそろ非常事態と自粛の日々も終了。めしをくって頑張りましょう。