太陽の下で笑う。

うまいものはうまい。

カツオをいただく週末。

カツオを一匹いただいたので2日間かけて楽しんだはなし。

 

土曜日の夕方、ばんめしの材料を買おうかと近所のスーパーに行こうとしたところ、奥さんの実家のある隣のマンションのエントランスから、ちょうど親戚のお兄さんが出てくるところだった。

 

挨拶したところ、昼まで釣りにいっていたらしく、釣れすぎたカツオを届けにきたところだという。もし捌けるなら持っていってくれとのことだったので、うちも1本お裾分けしていただいた。なんと素晴らしいタイミング。カツオ大好きなので大変ありがたい。今度お返しをせねば。

 

と、いうことでカツオ君。

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メタリックな質感に、ラグビーボールのような流線形が美しい。高速で海を泳いでいたのだろう、全身が尾びれを左右にフリフリするための巨大な筋肉となっており、水の抵抗を無くすために表面はなめらかで背びれなどは格納できるようになっている。機能美である。

 

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まん丸の目が透き通っている。昼ごろまで相模湾を泳いでいたのを釣ってその場で締めていただいたようで新鮮そのものである。

 

今回はじめてカツオを捌いてみたが、独特の手順があるようだ。

 

・ウロコがバリバリに固く、体の前半分の上部に固まっているので、包丁でそぎ落とすようにウロコを取る
・胸びれ、腹びれのまわりは固いので周囲から包丁を入れて頭と内臓を落とす
・背びれの根っこに固い骨があるので、V字型に切れ込みを入れてひれを落とす
・身割れしやすいので、3枚におろしたあとに背中側の柵と腹身の柵の4つに分ける

 

ネットの記事を参考にして捌いてみる。前回いろんな魚を捌いたおかげでだいぶ手際が良くなってきた気がする。

 

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とりあえず柵に分けてみた。生き物から食品へと変化する瞬間。中落ちに結構身がついてしまったので、あとで醤油を付けて食べようとこそいでおく。



背中側の柵をタタキにしよう。
皮目に塩を振ってしばらく置き、全体をバーナーで炙る。

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ファイヤー!この瞬間が楽しい。

 

余談だが、奥さんのお姉さんの旦那が僕と同い年なのだが、彼も料理が趣味で、同じようにカツオをもらってバーナーで炙っていたらしい。そしてカツオの寿司も握っていたらしい。普通の家庭はバーナーなんて持ってないし、自宅で寿司を握るなんてそっちが兄弟みたいだねと笑っていた。なぜか気が合うのだ。

 

男の料理は凝りだすと同じようなところに収斂していくのかもしれない。

 

 

バーナーで表面に少し焼き目が付くくらい火を入れて、すぐに冷蔵庫で冷やす。
(氷水に入れると水っぽくなってしまうと聞いたので)

 

まず一品。カツオのタタキ。

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水にさらしたオニオンスライスを敷き、その上にカツオの切り身を並べ、上からネギとミョウガをのせている。

これは美味い。薬味と一緒に食べるとビールが進む。

スーパーで買ったカツオは身が黒ずんで独特の鉄臭さがあったりするが、これは新鮮そのもの。血合いも朱色で全く臭みも無く、プリプリで美味い。身割れもなく綺麗に出来たのも嬉しい。

 

翌日の昼、腹側の柵を漬け丼にしてみた。

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皮を引き、刺身に切ってからみりんと醤油のタレに30分ほど漬け込んだだけ。むっちりとした食感に強い旨味。ご飯は薄めの酢飯にしてみた。ワサビを付けてかき込むと幸せの味。

 

翌日のばんめしでは竜田揚げにチャレンジ。

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残った腹側の身をおろし生姜、醤油酒で30分ほど漬けておき、片栗粉をまぶして揚げる。もともと刺身で食える鮮度なので、硬くならないように控えめに火を通す。

 

これもまた香ばしくて美味い。生姜醤油の下味がしっかりついており、カラッと上がった表面と、フワッとした身が堪らない。

 

こんな感じでカツオを堪能。新鮮な魚は美味いし料理は楽しいな。なかなか気合を入れないと丸魚を調理することはないが、今回はお裾分けいただけて感謝である。大きめの魚一匹だと、ちょうど土日の二日間で食べきれて良いかもしれない。