またこの季節がやってきた。生筋子の季節である。
一般的には生筋子の季節といってもいつ?という感じかもしれないが、秋から冬にかけてが鮭の遡上時期であり、抱卵した鮭が捕れるため、この時期になると魚屋に生の筋子が並びだすのだ。
先週末、自宅でまた寿司を握ろうということになり、せっかくなのでいくらの醤油漬けも作ろうと購入してみた。生の筋子をほぐして醤油漬けにするというのは、少しだけ面倒だが、大好きな手仕事である。
・季節を感じられて素敵
・2千円程度でしばらく美味いものが食べられる
・自分で作ったんだという充実感(親鮭が作ったのだが)
・ほぐして漬けるだけなので適当にやっても大きく失敗しない
こういった、季節を感じられるちょっとした味覚ってのは良い。フキノトウ味噌だったり、新生姜の酢漬けだったり、山椒の実の塩漬けだったり、少し手を加えるだけでちょっといいものが自宅で楽しめる。単調になりがちな自炊に少しの変化を与えてくれる。
丁寧な暮らしというほどでもなく、趣味の自炊の延長でやっているのだが、これがエスカレートしていくと、そのうち味噌を作ったりぬか漬けをやったり梅酒を作ったりするのだろうか。おばあちゃんみたいだな。
さすがに今のマンションだと無理だが、いつかはそうなるのかもしれない。
さて、今年はじめての生筋子。
まだ季節のはじめなので房も粒も小さめ。
ボウルにぬるま湯を貼り、海水程度の塩分を溶かして、筋子からいくらの粒をほぐしていく。この時にある程度濃いめの塩水にしておかないと、いくらが浸透圧で水分を吸ってパンパンになってしまうみたい。
泡だて器を使ってほぐすといい感じ。塩水の中で血管や薄皮を取って、ざるに上げるとこんな感じ。
醤油、お酒、みりんを大匙2ずつ、少し水を足したタレを煮立たせて冷やし、いくらを漬け込む。
前回作った際は色も黒く塩辛かったので、醤油を酒みりんと同量にしている。そして漬け汁を前回よりも少な目にして、ねっとりとした仕上がりを目指す。
冷蔵後で数時間置いたら完成である。イワキのガラス容器(500ml)に半分くらい。これでいくらを好きなだけ楽しめる。嬉しい。
さて、料理。
<海鮮いくら豆腐>
ガラス容器に絹ごし豆腐をスプーンですくっておき、上に寿司づくりで使わない柵の端っこを切ったものを乗せ、いくら、みじん切りにしたガリ、大葉を乗せる。ポン酢をかけて食べる。
寿司屋や料亭の一品料理をイメージして作ってみた。シンプルな料理だが間違いなく美味い。海の宝石箱やぁ~。
<いくら軍艦>
まさか自宅でいくら軍艦を握る日が来ようとは。ねっとりプチプチしたいくらの旨味が口いっぱいに広がって最高である。ウニやイクラ大好き。ビールも大好きなので通風まっしぐらである。
シャリ玉をにぎった手で海苔を巻いてしまい、海苔がしなしなになってしまったのは今後への課題。毎回ちゃんと布巾でぬぐいましょう。
<サーモンといくらの親子丼>
酢飯が半端に余ったのでサーモンと親子丼。デパートの魚屋で買ったノルウェー産サーモンがまた美味い。パッケージを見ると地球の裏側から空輸されてきたらしい。僕らは生の魚を鮮度を保ったまま空輸するという文明に生きている。僕は今年になってまだ飛行機に乗っていないが、このサーモンは国際便に乗っているのだ。そしてそれがデパートの魚屋に並ぶという資本主義社会。凄いな。
ノルウェー産のサーモンと北海道産のいくらで親子丼。複雑だがいろいろな親子の形があるものだ。
<サーモンといくらの冷製パスタ>
家にいくらとサーモンがあるとこんなものも作れる。パスタを少し柔らか目に茹でつつ、タマネギをスライスして水にさらしておく。ボウルにオリーブオイル大匙2、醤油小さじ1、レモン汁適量、クレイジーソルトをバッサバッサ、黒胡椒少々を混ぜておく。
茹でたパスタを水で締めて、サーモン、水気を絞ったタマネギをボウルに入れてあえて、最後にいくらと大葉を乗せて完成。
冷製パスタは初めて作ったが、ここ最近のパスタで一番うまくいったかも。冷たいソースの塩加減が結構難しい。レモン汁が効いて爽やかで美味いな。
<海鮮丼>
最後に余った鯛、ブリ、玉子焼きと一緒に海鮮丼。これにて土日のいくら祭り終了。もう少し持つかと思ったが、奥さんと二人で土日で食べきってしまった。
大変美味しゅうございました。
いろいろ作ってみたが、脂の乗った新鮮な魚介とイクラがあればどうやったって美味いな。普段頑張って料理してるのが嫌になるくらい、手を掛けなくても美味い。
いくらが冷蔵庫にあるだけでQOLが上がる。今年はもう一回くらいやろうかな。
過去のいくらたち。
laughunderthesun.hatenablog.com
laughunderthesun.hatenablog.com
laughunderthesun.hatenablog.com
今週のお題「ごはんのお供」