太陽の下で笑う。

うまいものはうまい。

世界平和のために宇宙怪獣と戦おう。

ここ2週間くらい、ウクライナ危機の話をずっと追いかけている。

 

色々なニュースを見て判断するに、国と国との争いというよりはロシアはあまりに一方的な論理でウクライナに攻撃を仕掛けており、非常に心が痛い。一刻も早くこの残酷な戦闘が終わることを願っている。

 

ロシアの進攻当初、世界各国はロシアを非難こそすれ、実際のスタンスは中立という国が多いようなイメージだった。しかし、ここ数日の間に世論は完全にウクライナ側に傾いており、軍備、金銭、人道的支援を進めている。さらにウクライナもロシアに対して徹底抗戦を続けており、侵略から1週間が経った今も戦闘が続いている状況だ。

 

停戦協定は行われるようだが、一方的な論理で攻撃を開始したプーチン氏がどうやって矛を収めるのか、それとも引くに引けなくなって核の利用などの最悪のケースになるのか、非常に心配な状況だ。

 

そんな中、ウクライナのゼレンスキー大統領が強いリーダーシップを発揮しており、巨悪に立ち向かう世界のヒーローとして注目を集めている。

 

ゼレンスキー大統領はもともとコメディアン出身であり、政治家としての手腕は疑問視されており、支持率も低迷していたらしい。そんな彼がこの有事にロシアに対して毅然と抗議し、自らが前線に立って各国に対して支援を訴えている姿は世界中の多くの人の心をとらえている。その結果として各国の支援につながっているようだ。

 

ぼくもウクライナに早く平和が戻ってほしいと願いつつこの流れを見ていたのだが、今回のウクライナに関する情報戦のたくみさ、世界を味方につけたゼレンスキー大統領の立ち回りを見ていると、その背後には非常に優秀なブレーンか国際的PR会社がついているんだろうなと考えてしまう。

 

以前、紛争で解体した国ユーゴスラビアの歴史に興味をもっていろいろと調べていた際に、『戦争広告代理店』というノンフィクションを読んだ。

これは、ボスニア紛争の際に、「民族浄化」というキャッチコピーや、逃げ惑う住民の映像を有効に使って国際世論を誘導し、セルビアを悪役としてイメージづけたアメリカのPR会社の活躍を描いた本である。

 

ボスニア紛争の際は一般の情報源としてはテレビ新聞が中心だったが、今はSNSが当たり前となり、一国の指導者の言葉や戦地の惨状などが一瞬で世界中に広まっていく世の中になっている。

そんな中で、自国に有効となるように世界世論を誘導していくというのは、ある種軍備や外交と同じくらい重要な戦略だと思うのだ。

 

現に今、ゼレンスキー大統領のウクライナ国内での支持率は9割を超え、世界的にも勇敢なリーダーとして多くの人の尊敬と同情を集め、各国からの支援を取り付けられている。

 

もしかすると、裏にいたブレーンやPR会社が今後明らかになり、国際世論を動かした影のヒーローとしてノンフィクションや映画として取り上げられる日がくるのかもしれない。できればその映画はウクライナにとってのハッピーエンドで終わってほしいものである。

 

 

ちょっと長くなっているが、今回のウクライナ危機を見ていて思い出したことがある。

 

昔むかし、こんな内容の文章を書いた。

 

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高校野球などのスポーツで、地元に近いチームを応援するのは何故なのだろうか。


同郷の人やチームには無条件に親しみを感じて応援したくなる。

 

僕は佐賀県出身なので、九州大会だと佐賀代表を応援する。
全国大会だと九州のチームを応援するし、国際大会だと日本のチームを応援する。

 

たとえ全国大会で戦っているのが地元のチームを撃破した過去の敵だったとしても、少しでも近いチームを応援したいと団結する。

 

こんなふうに人がシンパシーを感じて団結するためには、「フィールドが広がる」ことと「共通の敵が出てくる」ことが必要なのではないだろうか。

 

自分のいる(いた)トコのちょっと先で、外の相手と戦っているやつがいる。それが大事。それだけで、普段よく知らないひとでも、手を取り合って一緒に応援する仲間になってしまう。

 

いきなり飛躍するが、だから人は村を出て、町を出て、国を出て外の世界を目指していくのかもしれない。

 

そして宇宙から強大な敵(宇宙人?怪獣?)が侵略してきてはじめて、世界の国々は手を取り合って団結するのかもしれない。

 

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稚拙で幼稚な考え方ではあるが、ある種真実なのでは?とも思っている。

 

今、平和を祈る世界中の人々が、あまりに独裁で独善的に見えるプーチン氏を共通の敵として団結しようとしている。ロシアにも反戦を願う人もいるだろう、プロパガンダに洗脳され、戦地に赴いて初めて死の恐怖を感じているロシア兵もいるだろう。

もし地球の外に共通の敵がいれば、互いに団結して地球を守っていたかもしれない仲間なのだ。本質的には手を取り合って協力することができるはずだ。

 

 

偽善的かもしれないが、国連難民高等弁務官事務所に少しばかりの寄付をした。やらない善よりやる偽善である。

 

このバカげた戦争がなるべく被害の少ない形で、早く終結することを祈っている。


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