太陽の下で笑う。

うまいものはうまい。

電車のお出かけ。カムイとカムカム。

土曜日のはなし。

 

平日、娘が電車に乗りたいと言っていたらしいので、良く晴れた土曜日に娘と藤沢まで行ってみた。藤沢駅の南口に出てみると、暖かな南風がビュービュー吹いている。まるで初夏のような陽気である。

 

風がきもちいいね!と僕が言うと、娘も駆け出しながら「風がきもちいいねぇ!」と何度も言っていた。駅から近い公園をいくつかハシゴしつつ遊ぶ。歩いて15分くらいのところにいつも車で遊びに行っている新林公園があるので、娘に「カメさんがいる公園まで行ってみる?」と聞くと、「行きたい!」とのこと。

道中にいるハトを怖がってほとんど抱っこになってしまったが、汗をかきかき歩いて到着する。

 

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残念ながらカメさんはいなかったが、水辺の生き物を探して散歩してみたり、タンポポの綿毛を吹いて飛ばしてみたり、遊具がたくさんある広場で遊んでみたりとモリモリ遊ぶ。

 

結局、午前中いっぱい遊びまわって帰る。まだ2歳4か月の娘は楽しかったみたいだが疲れてしまったようで、帰りの道のりはほぼ抱っこで連れていく。13キロ近い娘を抱っこして歩くのはなかなかハードだった。

電車ではSUICAのタッチが面白かったようで、またやりたーい!と言っていた。座席でもおとなしく座ってくれていた。えらいえらい。

 

 

昼は帰宅して野菜入りのインスタントラーメン。賞味期限切れのうまかっちゃんを一人で少しずつ消費しているのだが、ようやく終わりが見えてきた。とんこつ高菜味に、片栗粉をまぶした鶏肉と新玉ねぎ、豆板醤、ナンプラーを入れて煮込んでみたら、謎のアジア風味となって美味い。多分二度と出会えない味。

 

 

娘の昼寝タイムはランニングしようかと思っていたが、午前がハードだったのでやめておく。リビングのビーズソファに埋もれて携帯で漫画『ゴールデンカムイ』を読む。

 

ゴールデンカムイヤングジャンプで連載中の人気漫画なのだが、本誌での完結前に全話をネットで無料公開されている。

 

明治末期の北海道や樺太を舞台に、個性的な登場人物達が隠された謎の金塊を探して大冒険を繰り広げるという冒険活劇なのだが、とにかく要素が盛り沢山で面白いのだ。

アイヌや極東の少数民族の文化や風習、狩猟やサバイバルの知識を紹介しつつ、日露戦争などの歴史を虚実交えてストーリーに折り込みつつ、ギャグ要素もふんだんに盛り込みつつ、バトル漫画やアクション漫画としてのエンタメとしてちゃんと成立させているというとんでもない作品だ。

 

そしてさらに、ストーリーが進むにつれて敵だった登場人物が味方になったり、敵同士で離反して新たな勢力ができたり、味方だったメンバーが裏切って敵となったり、それぞれのメンバーが過去に実は繋がりを持っていて、その伏線が後に回収されたりと、物語の構成が非常に複雑なのだ。そして、30巻ほどの漫画でおそらく100人近い登場人物が出てくるが、そのどれもが魅力的に描き分けられているのだ。ほんとに作者の頭の中はどうなっているのだろうか。

現在、クライマックスまで残3話という状況だが、どういった結末になるのか楽しみである。

 

最近もうひとつハマっているものがある。先週完結した朝ドラの『カムカムエブリバディ』である。

リアルタイムではなかなか観れないので、録画したものを少しずつ消費していたのだが、ようやくラスト1週間というところまで来ている。

 

カムカムは通常の朝ドラと違い、半年間の放送で祖母⇒娘⇒孫の3代、100年を描いていくドラマなので、とにかく展開が急で目まぐるしい。

15分という放送時間の中に詰め込まれているドラマも濃密で、数日分の放送を使って主人公の主要な出来事を丁寧に描写したかと思いきや、ほんの数日の放送で登場人物が変わっていたり、ストーリーが大きく進んでいたりする。主要な登場人物があっさりと亡くなっていたり(しかもそれをナレーションでサラッと済ませたりする)、いきなり5年10年という時間軸が過ぎてしまったりと、まるでジェットコースターである。緩急がすごすぎる。

 

また、よくできすぎた話なのだが、登場人物同士が幼少期に知らずにすれ違っていたり、10年や30年たってから過去の伏線が回収されたりと、物語のプロットがとにかく複雑でよく練られている(違和感はあるがドラマなので気にしない)。こちらも、脚本家の頭の中はどうなっているのかと思ってしまう。あと1週間、5回分でどうやって収束させるのか楽しみである。

 

ゴールデンカムイとカムカムエブリバディ、どちらも、作品の中にいろんな要素をごっちゃごちゃに詰め込んで、かつそれを複雑なプロットでひとつのストーリーにまとめ上げている。テーマは全く異なるが、なんとなく共通点があるなと思ってしまった。

 

思えば、僕が10代20代でハマってきた漫画や小説、映画、ドラマなどで、ここまで複雑なものは無かったように思う。プロットが複雑でどんでん返しがあるような作品であっても、作品を通じて伏線を張り、最後に大きなしかけがあって驚かされるという程度のものがほとんどだった気がする。

 

それが、カムカムやゴールデンカムイでは作品を通じて何度も何度も繰り返されており、なんとなくストーリー展開やプロットのインフレが起きているような感じなのだ。もしかすると、そうでもしないと現代では受けないのかもしれないし、全体的なエンタメのレベルがどんどん上がっているのかもしれない。

しかしそうなると、ストーリーの中で一人の登場人物に感情移入するというよりは、ただひたすらに凄いことが置き続ける手品をずっと口を開けて眺めているような感じになってしまう。エンタメとしては面白いのだが、なんとなくの違和感を感じたりもする。

 

僕が少し古い感覚だからなのかもしれないが、そんなことを感じた。

 

 

夜は奥さんのお姉さん一家と義実家に集まってご飯。お子様4名がわちゃわちゃしていたが、コロナ禍で集まる機会も減っていたので久々に賑やかな会で楽しかった。

娘も大興奮で汗かきながらはしゃぎまわっていた。