太陽の下で笑う。

うまいものはうまい。

手足口病。大人のケース。

さて、手足口病にかかった僕のケースを残しておこう。もともと子供中心の病気とのことで、大人の体験談が結構少ないように感じる。どこかの誰かが参考にしてくれると幸いである。※手指の写真などはグロいため載せません。

 

わたくし(30代後半男性)のケース

感染経路:
完全に娘からである。娘が発熱した夜に一緒に寝ており、その後もずっと体調と機嫌がよくなかったため、抱っこしたり食事の世話をしたりとべったりで過ごしていた。手足口病と診断されてからも、一応マスクはしていたものの、マメに消毒したりしていなかったのも良くなかったのだろう。

 

前兆:
娘の発熱が水曜日だったのだが、金曜日の午後くらいから喉に少し違和感あり。もともと2か月くらい痰や喉の不快感が続いており、耳鼻咽喉科で上咽頭炎と言われていたので、それが悪化したかなと思っていたのだが、土曜日にかけて、喉の右奥がイガイガするような変な痛みがあり、なんとなく風邪の引き始めなのかな?という感じがしていた。喉に違和感はあったものの、体調は良かったので夜は家でワインを飲んで少し酔っぱらう。

 

発症、1日目:
久しぶりに飲んだワインのせいで二日酔いかと思っていたのだが、夜中に足の猛烈な不快感と若干の頭痛で何度も起きる。足がむくんだ状態を10倍にしたくらいのだるさで寝られない。朝起きてみると身体中が熱っぽく、37.8度の発熱。普通ならコロナを疑うところだが、前日にちょうど別件で抗原検査を受けて陰性だったため、風邪か手足口病のどちらかだろうと、市販薬を飲んでひたすら寝る。1日寝ていたら夕方には36.6度まで下がる。右手の中指にポチっとした湿疹あり。

 

2日目:
朝起きたら平熱。手の湿疹がいくつか広がってきている。これは手足口病で間違いないだろう。とはいえ体調は普通だし、特に指定感染症などでもなく、出社の制限なども無いため出社して仕事する。手の湿疹は少しだけ痛痒い程度だったが、夕方にかけてかゆみが強くなっていく。赤いだけの湿疹だけでなく、マメのような水泡が増えてきているようで何かものをつかむと痛い。口回りの湿疹も出てくる。前日に寝すぎて頭が痒いだけかと思っていたが、頭皮にも湿疹が広がっているようで、黄色い浸出液が出て固まっている。

夜、寝ようとしても手が痛痒くて寝れない。娘用にもらった炎症とかゆみを抑える薬を塗っても無理である。保冷剤で冷やすと多少マシになるがやはり眠れない。ほぼ一睡もせずに朝になる。

 

3日目:
この日からリモートで勤務させてもらう。口や、鼻まわりの湿疹がピーク。口から顎にかけてと、鼻の表面に数えきれないくらいの湿疹ができており、鼻がボコボコになっている。結構ショックである。また、なぜか鼻の穴のふちがぐるりと荒れており、黄色い浸出液がずっと出続けてガビガビに固まっている。

日中、手足のかゆみもひどい。両手に3~5ミリ程度の湿疹がびっしりできて半数程度が水膨れになっており、タイピングするのも痛い。仕事をしていても1割2割程度しか集中できず。ただ、夜はぐったりと疲れていたおかげか熟睡できた。

 

4日目:
ぐっすり寝たおかげか、なんとなく回復に向かっているような印象。かゆみも手指の痛みも昨日よりはましになっている。手の湿疹は数は増えずに赤身を増して指全体がパンパンに張っている。ぼくの手が草間彌生状態である。また、指先が真っ赤になっており、少しずつ固くなってきている。数日もすると皮がむけてくるのだろう。足は手ほどでもないが小さな湿疹がいくつか出ている。走り回ってマメができた程度の軽い痛み。

 

5日目:
手指の湿疹は痛みかゆみというよりは硬くなって張っているような感じ。ニトリル手袋をすれば家事ができるくらいに回復。昼くらいに、鼻の中のカサブタがごっそり取れる。浸出液が固まって鼻の穴が半分くらいになっていたので非常にすっきり。頭や口まわりの湿疹もすべてカサブタになってはがれてくる。

 

6日目以降:
手指の湿疹の赤身がおさまってきて、薄茶色になっているような感じ。指先はカチカチに固まっている。おそらく表面の皮膚がほぼ死んでおり、下に新しい皮膚が出来ているのだろう。ところどころで皮が剥けはじめる。ただ、ほとんど痛みは無し。ボコボコになっていた鼻もほぼ以前と変わらないくらいまで回復している。

 

と、まあ現状でここまで回復している。

今後は、湿疹部分がべろりと皮が剥けてくるのと、爪の間際まで湿疹がきている指については数週間後に爪がはがれてくるのだろう。手の10本の指の半分くらいが指先がカチカチで感覚が薄いため、おそらくそれくらいは剥がれるんだろうと予想する。

 

発熱が休日だったことと、その後リモート勤務できたことでなんとか乗り切れたが、出勤していてこれだと正直無理だっただろう。命に別状はない単なる夏風邪の一種かもしれないが、結構つらい病気である。僕の弟も3年ほど前にかかったらしいが、その際は3日間くらい痒みで寝れなかったらしい。僕はまだ軽症なほうだったのかもしれない。

 

この手足口病って病気は、いくつかのウイルスが原因らしいが(コクサッキーウイルスA6、A16、エンテロウイルス71など)、ウイルスが人間の身体を使って自己を複製して感染を広げていくやり方って本当に凄いなと感心した。

感染者の体内で爆発的に増殖し(それに対抗するために感染初期に発熱するのだろう)、手足や顔回りなど、人間が触りやすい、他の人に接触させやすい箇所に移動して湿疹を作り、かつ浸出液を出して他の人に付きやすくするなんてよくできているものだ。敵ながらあっぱれである。

 

長くなったのでこのあたりにしておきましょう。健康第一。