太陽の下で笑う。

うまいものはうまい。

ようこそ我が家へ2。

先日、第二子となる男の子が生まれた。

 

上の子のときは予定日よりも2週間早く生まれたのだが、今回は予定日を過ぎてもなかなか出てくる気配がない。生まれたら休みをもらおうと会社のお盆休み前に仕事の引継ぎをみっちり準備していたのだが、そのままお盆休みに突入した。

生まれる前にやれることをやっておこうと、ベランダを掃除してプール遊びをしたり、床の拭き掃除をしたり、娘とパフェをつくって食べたりして過ごしていたら陣痛が来た。

 

朝から定期的な陣痛があったので、娘を義実家に預けて奥さんを産院に送っていく。コロナで短時間しか立ち合いや面会ができないため、分娩が始まるまでぼくは駐車場で待機する。車の中で上の娘の出産の際を思い出したり、生まれてくる赤子の名前の由来を書いてみたりしつつひたすら待つ。奥さんからLINEをもらい、陣痛はだんだんと進んでいるようだが、まだまだ出産には至らない。読書したりポッドキャストを聴いたり、近所をうろうろしてアイスを食ったりしつつ待つ。

 

これから分娩室に入ると連絡がきたのが18時過ぎ。僕も病院に入り、電気の落とされた暗い待合室でそわそわしつつ待機する。18時半に看護師さんに呼ばれ、ガウンを着て分娩室に入る。上の子のお産は分娩室に入って30分くらいでスポッと生まれてくれたのだが、今回は大きめのようでやや苦戦している様子だ。奥さんも歯を食いしばって、痛みに身体を震わせながらいきんでいた。僕はうちわであおいで汗を拭いたり、肩をさすったりしつつ奥さんを励まし続ける。

 

出産をサポートしてくれているのは50代くらいの経験豊富そうな助産師さん。てきぱきと準備をしつつ、静かな口調で呼吸やいきみについてアドバイスしてくれる。途中から出産後の処置をするドクターも来てくれたのだが、休日の夜だったからか院長の親戚で系列病院のニヒルでダンディなおっさん先生であった。

新しい命を生み出すためにまさに必死の形相で痛みに耐える奥さんに対して、ドクターと助産師さんがやけに冷静で、腕組みをしつつお産の進捗を見守っていたのがちょっと面白かった(僕も2度目の立ち合いなので気持ち的にも余裕あり)

あとで奥さんから言われたのだが、自分が死にそうな痛みで苦しんでいる周囲で、夫の僕もドクターも助産師さんもやけに冷静で「なんで!?」と思っていたらしい。

 

20時ごろに無事に誕生。

 

助産師さんに取り上げられた赤ちゃんは、上の子よりもずいぶんと大きく感じた。プギャアプギャアと元気に泣いて、手足をパタパタと振っていた。奥さんも息子も良く頑張ってくれた。僕は分娩室を出て、ロビーでしばらく待機する。今日はずいぶん待つ日だな。

 

産後の処置が終わり、10分ほど対面。すごくしっかりした赤ちゃんだ。奥さんも心底ほっとしたようないい顔をしている。少しだけ抱っこさせてもらったが、上の子が生まれたときと比べてもずっしりと重い。まだ生まれたばかりで顔ははっきりしないが、奥さんそっくりの福耳で思わず笑ってしまった。

 

21時前に義実家に娘を迎えに行く。娘は1日じいじばあばの家に預けられて、久々に僕と会えたことと、弟が生まれたということに大興奮しており、「おとうとがうまれた!」「はやくだっこしたい!」「あかちゃんうれしい!」と大騒ぎ。「ハッピバースデー ディア あかちゃんとママ~♪」と飛び跳ねながら歌っていた。

 

家に連れて帰ってしばらく遊び、寝かしつけしていたら僕も寝ていたようで、0時過ぎに起きる。それからシャワーを浴び、生まれてきてくれた息子と奥さんに感謝しつつ1か月ぶりのビールを飲む。バタバタしていたがようやく一息つけた。じわじわと幸福感が広がっている。

 

ぼくの兄弟の子供は4人女の子が続いていたので、うちの家ではじめての男の子だ。別に跡取りとかそんなものは気にしていないが、あたらしく男の子がうちにやってくるのか。なんだか変な感じである。元気に生まれてきてくれて本当に良かった。

 

息子よ。ようこそ我が家へ。

 

 

 

 

奥さんの出産祝いで食べたお寿司。

 

 

上の子の出産の話はこちら。今回はタヌキは現れず、満月からは2日遅れであった。

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