太陽の下で笑う。

うまいものはうまい。

不快な雨の通勤をポジティブに捉えなおす。

梅雨が長い。こんなに雨が降る梅雨は久しぶりではないだろうか。

 

例年、7月の1週目、2週目にあるヨットレースで真っ黒に日焼けして「夏本番!」という気分になるのだが、今年はどちらの日程も天気が悪く、不完全燃焼といった感じが否めない。

 

本日も通勤で家を出ようとした瞬間に土砂降りになり、傘を差しても革靴やスーツのパンツが濡れてしまった。

 

3連休明けでただでさえテンションのあがらない中、満員電車でじっとりと湿ったおじさん達に囲まれてしまい、ストレスフルな平日スタートである(自分も湿ったおじさんであることは棚にあげた発言)

 

このストレスフルな天気をどうにかしてポジティブに変えられないだろうか。

 

例えば自宅から最寄駅までのバス。

雨の中、とぼとぼと20分と歩いて行く事を考えれば、多少濡れるとはいえすぐにバスに乗れて駅まで連れて行ってくれるだけで最高である。

 

土砂降りの中で20分も歩けば靴なんかグジョグジョに違いない。それを180円そこらで快適に駅まで運んでくれるのだ。

 

雨に濡れたくない、そのために普段コンビニで500円程のビニール傘を買うことがある。雨に濡れるというのは少しの時間であっても数百円程は不快なのだ。それを大幅に短縮してくれ、ちゃんと駅まで送り届けてくれる。なんと幸運なことか。

 

 

そして通勤の電車。多少混み合って湿ったおじさんに囲まれて不快かもしれないが、そもそも雨の中の50キロ近い移動である。凄いことではないか。

 

もし、スーツに革靴で土砂降りの中50キロも行軍すれば、全身ずぶ濡れ、靴はボロボロになり、スマホを始め、カバンの中のKindleやら電子機器は確実に全滅であろう。数万円の損害である。

 

また、身体的な損失もある。つい先日もヨットレースで数時間雨風に晒されていたのだが、濡れるというだけで体力を消耗するものだ。そんな中で移動すれば確実に体調も崩すだろう。もしかしたら風邪をこじらせて肺炎を発症するかもしれない。肺炎を舐めてはいけない。死に至る可能性だってあるのだ。

 

雨の中を歩き続けるとなると、一日中歩いたって会社にたどり着く事すら出来ないかもしれない。それを往復でもしようものならまさに死の行軍である。命の保証は無い。

 

普段何気なく会社と家を往復しているが、通勤というものはかくも危険の伴いうる行動なのだ。そんな過酷な移動を、雨風がしのげて空調も効いた車内に立っているだけで、安心安全に送り届けてくれるなんて奇跡のようなことではないか。僥倖だ。

しかもその移動にかかる費用は全て会社が負担しているというのだ。

神か。海を割って道を作ったモーゼか。我らはモーゼに導かれし民か。

 

 

多少湿度が高くてメガネが曇ろうと、隣に立ったおじさんが持った傘のしずくで靴が濡れようと、普段よりも電車が混んでようと何が問題あろう。

 

そもそも雨は皆に等しく降りかかり、車内の人々は敬虔な信者のように黙って俯いたまま、目的地まで運ばれて行くのだ。

無事電車に乗れた幸運を噛み締めつつ、僕も黙って運ばれて行くとしようか。

 

といっても不快は不快。

早く梅雨よあけてくれ。