太陽の下で笑う。

うまいものはうまい。

散歩とサワラの土曜日。

先週土曜日のはなし。 

 

仕事で考えることが多く、かつずっと自室に閉じこもって仕事をしているストレスからか、モヤモヤと疲れが溜まっている。まずは日光を浴び、体を動かして気分転換を図ろうと朝から散歩に出かける。週末晴れたら散歩だ!と思いながら仕事をしてきたのだ。世間に白い目で見られずに健康的に運動するには散歩くらいしかない。

世界的に疫病が蔓延する現代、散歩が自己慰安かつ一大娯楽となっているとはなかなかハードな世の中である。はやくヨットに乗って日焼けしたいものだ。

 

深夜のラジオ番組をタイムフリーで聴きながら歩く。

頭の中を他愛もない話題が流れていく中、手足をぐいぐいと動かして進んでいく。近くを流れる川を下流にむかって歩き、1時間ほど歩いて引き返す。遠く海からの南風が感じられて心地よい。

 

帰り道、自宅から歩いて15分くらいのところにある魚屋に寄ってみる。地元民御用達の魚屋で、巨大なブリやカレイなどが丸魚で売っていて、若干ハードルは高いが好きな店なのだ。店内はソーシャルディスタンスを保つべく、一人ひとり呼ばれて入店する形になっていた。僕は正直何を買うか全く決めずに入店したのだが、威勢のいい魚屋のおやじに「今日は何にしましょう!!!!」と聞かれて、とりあえず目にとまったサワラを一匹そのまま購入。あとは平日に食おうとサバのみりん干しを2枚購入。800円。この魚屋、早急な決断が求められるので若干緊張するのだ。

 

ビニール袋に入れてもらい、急いで帰る。ビニール袋の上からサワラの尾びれが飛び出している。なんだか楽しい気分である。

 

帰るとちょうど昼時だったので、昼飯にパスタを作って奥さんと食う。

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前回載せたサバ缶とトマトのクミン風味パスタ。魚ばかりになったが、家に肉類が無かったのでしょうがない。

 

さて、昼飯を終えたので魚の下処理だけやっておこう。

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全長40センチ強くらいかな。魚屋で内蔵だけ落としてもらった。サワラといえば、村上春樹の小説『ねじまき鳥クロニクル』で、猫の「ワタヤノボル」がしばらくの失踪のあと、主人公オカダトオルから与えられる名前が「サワラ」である。サワラの切り身をうまそうに食べたのがその由来だそうだ。猫の名前がサワラというのはなんとなくいい感じである。

 

顔を観察。

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口を見るに肉食魚なのだな。鱗もなく、サバの一種らしい。

サワラをさばくのは初めてだったが、アジやサバと基本的には一緒だと思うので、とりあえず三枚におろす。身に水分があり身割れしやすいとのことだったので、軽く塩を振って冷蔵庫にしまっておく。

 

 

午後は娘と遊んだりまた散歩したり。

 

夕方、娘を風呂にいれてから調理開始。

本日は1匹のサワラをいかように調理しようか。

 

まずはシンプルにお刺身で。サバの一種で、皮まわりに旨味があるそうなので、表面をバーナーであぶって冷やし、軽く酢締めにする。体の後ろ半分には血合の骨がないので、そこを使って作る。

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半透明な身が綺麗である。クセや酸味のない白身魚でふわっと旨味がある。

 

次はバター焼き。軽く塩を振った切り身に小麦粉をまぶして、バターで焼いて最後に醤油をさっと絡める。ふわっふわの身が美味い。

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付け合わせはポテトフライとエノキのソテーだったのだが、茶色すぎて何が何やらである。こういう時にセンスが露呈する。悲しみ。

 

三品目は南蛮漬け。片栗粉をまぶして揚げ焼きにして、新玉ねぎとピーマンと一緒に甘酢で和えて馴染ませる。

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南蛮漬けって好きなんだよな。揚げ物と生の野菜を酢漬けにするという少々トリッキーな調理法で少し面倒だけどたまに食べたくなる。初夏のような気候にぴったりの味。


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あとは野菜サラダなど。

 

サワラをさばいた時に中骨を取っておいて、熱湯をかけて臭みを取ったあと、昆布と煮出して潮汁も作っておいた。

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お酒を飲んだあとはご飯に潮汁をかけてお茶漬け風にして楽しむ。丸魚を買うとこれができるのだ。たまりませんな。

 

平日はストレス社会ですが、こうやって生活を楽しむしかないですね。